はじめまして、ハチ公です。
貴重な時間を使って、ここまでたどり着いてくれてありがとうございます。
「ライバルが何を売って儲けているか、覗き見できるツール」
…なんと魅力的な響きでしょう。まるで、テストで一番できるヤツの解答用紙を盗み見るような、禁断の蜜の味がしますよね。
もし、それが月数千円で手に入るとしたら?
「これさえあれば、自分も稼げるようになるかも…」
そう期待してしまう気持ち、私も痛いほど分かります。
私自身、ネットビジネスで稼ぎたいと思いながら20年近くも答えを探し続け、FXや怪しげな情報商材に手を出しては、マイナスばかりを膨らませてきましたから。
だからこそ、冷静に分析します。
その「覗き見ツール」、乙坂努氏の「転売ツール工房 デイせど」が、本当にあなたの未来を変える『答え』になるのか。それとも、かつての私のように、期待と月額料金だけが静かに溶けていく『落とし穴』なのか。
購入ボタンを押す前に、石橋を叩き割るくらいの覚悟で、一緒に検証していきましょう。
特定商取引法に基づく表記の確認
まずは基本中の基本、「特定商取引法に基づく表記」から見ていきましょう。
これは、販売者の「顔」であり「履歴書」です。ここが曖昧な商材に、手を出す価値はありません。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 販売者名 | 乙坂努 |
| 所在地 | 東京都港区南青山二丁目2番15号 ウィン青山1302 |
| 電話番号 | 050-5217-8747 |
| メールアドレス | info@oto-shiki.info |
| 販売URL | http://daysedo.com/sedori-tool-studio |
【商材概要】
この「デイせど」は、Amazonの特定セラーが出品している商品や販売した商品を追跡・一覧化する、いわゆる「セラーリサーチ」に特化したWEBツール(ブラウザ型)のようです。販売ページでは、PCの電源を落としていてもサーバー側で自動更新される点が強みとして謳われていますね。
表記内容の分析
さて、表記内容を見てみましょう。
販売者名、連絡先(050番号とメール)、所在地。一見すると必要な項目は記載されています。決済はクレジットカードのみで、購入と同時にサービス開始。そして、情報という特性上、返品・返金には一切応じないとのこと。これは情報商材の「お約束」ですね。そして、もちろん「本商品に示された表現や再現性には個人差があり、必ずしも利益や効果を保証したものではございません。」という一文も。この小さな文字こそが、私たちが夢から覚めるために必要な現実です。
販売会社・販売者の実態
特商法という「表向きの顔」は分かりました。
では、その住所の先に「実体」はどの程度あるのでしょうか? 皮肉な話ですが、私たちは「情報」を買う前に、その「販売者の情報」を徹底的に調べ上げる必要があります。
会社概要・経歴
販売者は「乙坂 努」氏個人名のようです。調査したところ、残念ながら乙坂氏の学歴や詳細な職務経歴、法人登記情報といった客観的な第三者データは、ネット上では見つけることができませんでした。販売ページには開発経緯などが綴られていますが、あくまで「販売者自身のストーリー」の域を出ません。
さらに気になるのが所在地。「東京都港区南青山二丁目2番15号 ウィン青山1302」。
ここは、複数のレビューサイトで「バーチャルオフィス」である可能性が高いと指摘されています。もちろん、バーチャルオフィスの利用が違法なわけではありません。コスト削減の賢い選択とも言えます。
しかし、消費者側からすれば、万が一のトラブルの際、サポート体制や運営規模がどれほどのものなのか、少々不安を感じさせる材料ではありますね。
過去の販売実績と評価
販売ページは「2015年3月販売開始」「延べ利用者1,500人を超える」と主張しています。約10年で1,500人。この数字をどう捉えるかは人それぞれですが、重要なのは、この「1,500人」という数字も、販売者側の「自己申告」に過ぎず、独立した第三者機関による裏付けは見当たらないということです。
外部の評価(レビューサイトなど)を覗いてみると、これがまた真っ二つ。
「セラーリサーチが時短できて便利」という肯定的な声と、「価格が高い」「月額の価値はない」「初心者には無意味」といった批判的な声がハッキリと混在しています。これは、このツールが「使う人を選ぶ(あるいは、期待値と現実が乖離しやすい)」典型的なパターンであることを示唆しています。
費用対効果と代替手段
では、その「お値段」に見合う価値はあるのでしょうか。
このツールの価格設定は以下の通りです。
- 初月:9,800円(税込)
- 2か月目以降:月額 4,980円(税込)(継続課金)
初月は約1万円。これで人生が変わるなら…と期待させる価格設定ですが、本当の”ワナ”は2ヶ月目以降の「月額 4,980円」というランニングコストです。
これはあなたがツールを使おうが使うまいが、解約するまで毎月引き落とされます。さらに、このツールの機能をフル活用するには、別途Amazonの大口出品者(月額4,900円+税)である必要がある可能性も指摘されています。
問題は、このコストに見合うリターン(機能)があるかです。
複数の調査や口コミで指摘されている最大のデメリットは、「ツールが『売れている商品名』を出すだけで、仕入先や具体的な仕入れルートは自動で示さない」という点です。
つまり、せどりの「キモ」である「安く仕入れるノウハウ」が無い初心者がこのツールを使っても、
「へぇ、これが売れてるんだ」
で終わってしまう可能性が極めて高いのです。
その「へぇ」という感想のために、毎月約5千円(あるいは1万円近く)を払い続けられますか?
代替手段はいくらでもあります。
価格変動の追跡なら「Keepa」、商品リサーチなら「セラースプライト(Sellersprite)」など、より多機能でコストパフォーマンスが議論されているツールは市場に溢れています。最悪、手作業と無料ツールを組み合わせる「0円」の選択肢だってあるのです。
実購入者の口コミ・評判
ツール販売者が語る「メリット」よりも、私たちが聞きたいのは「実際に使った人の本音」ですよね。
ネット上から、特に注意喚起となりそうな「否定的な」口コミをいくつかピックアップしました。
「このツールは他の出品者の商品を抽出するだけです。 仕入れに関する機能はありません。 つまり初心者はデイせどだけでは稼げません。」
「仕入れができない初心者には使いにくい」
「トップセラーの販売状況が知れるだけのツールに、この値段はどうだろうと思います。」
「ツールの使用料が高い ・Amazonでしか使えないツール ・必ずしも売れる商品をリサーチする訳ではない」
…いかがでしょうか。
結局のところ、「ツール=打ち出の小槌」ではない、という厳しい現実が浮かび上がります。
特に「仕入れ機能はない」「初心者には使いにくい」という核心的な指摘は、これから稼ごうと夢見ている人にとって、一番の冷や水になるはずです。
注意すべき点・リスク
この種の「覗き見」ツールに手を出す際、最も注意すべきリスクを整理します。
典型的な失敗パターン
「ライバルが何を売っているか分かる」=「自分も稼げる」という短絡的な期待。これが最大の落とし穴です。
失敗パターン①:ツール代だけが消える
ツールを契約し、売れ筋リストを見て満足する。しかし、肝心の「仕入先」が分からない。利益が出る価格で仕入れる方法も知らない。
時間だけが過ぎ、行動できないまま、月額4,980円だけがクレジットカードから引き落とされ続ける…。
失敗パターン②:仕入れて赤字
リストを元に、なんとか仕入先を見つけて販売してみる。しかし、ライバル(あなたが覗き見した相手)は、既に価格競争や大量仕入れで優位に立っているプロです。
初心者が同じ土俵で戦おうとしても、在庫を抱えて赤字になるか、薄利すぎて月額代も稼げない…
【教訓】
ツールは『地図』の一部に過ぎません。『どうやって目的地に着くか(仕入れ・販売戦略)』『ガソリン代(運転資金)』がなければ、どれほど高精度な地図もただの紙切れ同然です。
まとめ:ハチ公は「デイせど」を推奨しない
さて、ここまで乙坂努氏の「デイせど」を徹底的に分析してきました。
データを並べて、現実を見て、私ハチ公が出した結論は…
「特に、せどり副業の初心者や、まだ稼ぐ(仕入れ)ノウハウが確立していない方には、強くおすすめできません」
その判断根拠は、以下の通りです。
- 運営実態の不透明さ特商法の所在地がバーチャルオフィスの可能性があり、販売者の詳細な経歴や法人情報も見当たらないため、運営規模やサポート体制の実態が掴みにくい。
- 実績の裏付けの欠如「利用者1,500人」という数字は販売者の自己申告であり、客観的な裏付けがない。
- ツールの機能的限界複数の口コミが指摘する通り、あくまで「売れ筋リスト」を提示するツールであり、「仕入れ先」は教えてくれない。利益に直結するノウハウは別で必要となる。
- 高すぎるコストリスク「仕入れノウハウが無い」初心者が、利益を出せるか分からない状態で月額4,980円(+Amazon大口料の可能性)を払い続けるのは、リスクが高すぎると判断します。
これは、私自身が過去に「ツールさえあれば稼げる」と夢見て、大切な資金を溶かしてきた失敗パターンとあまりに酷似しています。ライバルの答えを覗き見ても、あなたの答えにはなりません。
厳しい現実を突きつけましたが、ここまで読んでいただき、本当にありがとうございました。
あなたの大切な一歩が、今度は「安全で、確実な」ものになるよう、
ともに頑張っていきましょうね。
【おまけ】類似商材との比較事例
念のため、情報商材の世界における「一般的なパターン」だけお伝えします。
高評価な(と言われる)商材の傾向:
単なるツール提供に終わらず、「稼ぎ方の教育」や「手厚いサポート体制」「活発な購入者コミュニティ」がセットになっていることが多いです。ただし、その分、価格は数十万円と高額になる傾向があります。
トラブルになりがちな商材の傾向:
「誰でも」「簡単に」「即金」といった甘い言葉を多用し、安価なフロントエンド(入口商材)から、高額なバックエンド(追加の契約)へ誘導するパターンです。サポートが機能しない、返金トラブルが絶えない、といったケースも散見されます。
では「デイせど」はどうか?
これは、「機能が限定されたツールを、サブスクリプション(月額課金)で提供する」モデルですね。
違法なトラブル商材とは言えませんが、購入者の「期待値」と「実際の機能」が乖離しやすく、「こんなはずじゃなかった」と後悔する人が出やすい、非常に注意が必要なカテゴリだと私は分析します。

